漢方薬・鍼灸 世珍堂の施術例

婦人科

不妊症(移植に向けての治療)

2020.07.21

これまでの経過

4年前より病院での不妊治療を行ってきた。タイミング・AIH・体外受精は各2回、顕微授精は7~8回行い、昨年1回妊娠したが流産。凍結卵があと1つとなり、身体を整えて移植に臨みたいとの事で来院。

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鍼灸院としての診断

血液検査数値で貧血傾向があり、便秘や皮膚の乾燥も見られること、胃腸の働きが弱く血を作る働きが弱いことから「血虚」と考えました。また流産後の子宮内血流残が長引いた経緯や舌に出ている反応、生理の経血に塊があることから「瘀血」、腹診でみぞおちの張りや下腹にガスが多く「気滞」の傾向もあると考えました。

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治療方針

まずは着床しやすく、更に着床を維持し妊娠継続できる身体作りを考え、子宮・卵巣の血流を安定的に豊富にする治療をメインとし、胃腸の機能を良くし血を増やし(補血)、気の巡りを促し血をしっかり行き渡らせ(行気活血)、血中ホルモンも正常に働かせる治療も同時に行っていくこととしました。

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治療内容

上記の施術方針に沿い、高温期と低温期によって、またその日の患者さんの体調、舌・脈・腹診によって使うツボや手技を変えて治療しました。3回目(1か月経過)の治療以降、舌の色が明るくなり血流の滞りを示す瘀斑も消えてきました。また高温期の体温も安定し持続するようになってきました。

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施術回数・頻度・期間

はじめの1か月半は2週間に1回の施術でしたが、胚盤胞移植の際は、「着床針」として移植2日前、当日、2日後、8日後(陽性判定翌日)に来ていただきました。その後は2週間に1回の施術に戻り、現在16週になられています。

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施術後のケア

治療以外の日は、毎日「足三里」と「三陰交」にお灸をして頂きました。下腹部の冷えが気になる時や胃の不調の時はその場所にもお灸して頂いたりと習慣にして頂き、妊娠中の今もコツコツ続けて頂いています。

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